メディアや雑誌を通して目や耳にする「身体に良い」という言葉。
「身体に良い食材」「身体に良い食べ方」と聞くとつい試したくなるし、食べたくなりますよね。
例えば
大豆は身体に良い
ほうれん草は身体に良い
果物は身体に良い
玄米は身体に良い、など。
でも「身体に良いもの」と「健康に良いもの」は一致するわけではありません。
では何を意識して食べれば良いのでしょうか?
身体に良いとは?
「身体に良い」とはどういうものでしょうか?
一般的には、
ある栄養素の値が高い
食材ひとつでたくさんの栄養素を満たす
ある栄養素を効率よく摂れる
というものが多いです。
ですが、西洋学的、栄養学的見地からの「身体に良い」が私たち日本人に当てはまるとは限りません。
大豆は「身体に良い」反面アレルゲン性も高い
例えば大豆を見てみましょう。
栄養面から見れば畑の肉と言われるくらい高いものです。
プロテインが男女問わずブームになっていることからも伺えます。
そういう点では「身体に良い」という表現は合っているかもしれません。
ですが、内臓疾患やアレルギーを持っている人にとっては、健康に繋がるものとは言えません。
「身体に良い」と「身体に馴染む」には大きな違いがあります。
身体に良いものであっても、
体内に入って消化吸収排泄までスムーズに行われなければ
かえって負担となり不調に繋がります。
先人たちの知恵として、
大豆は消化しづらいため、味噌や醤油、納豆のように発酵することで
たんぱく質を分解し、体内で消化吸収排泄しやすく身体に馴染むように手を加えてきました。
それをプロテインやきな粉のように効率重視で摂取し続けたり、
多量摂取をすると、アレルギーの発症や内臓への負担の心配があります。
「身体に馴染むもの」が健康を作る
私たちの身体の機能をしっかり働かせてくれる食べ物は、
毎日食べても消化吸収排泄がスムーズにできるもの。
つまり「身体に良いもの」でなく、「身体に馴染むもの」なのです。
身体に馴染むのは私たち日本人が昔から食べてきた食材や調味料、調理法。
旬の野菜、お米、魚、海藻
伝統的な調味料の塩、味噌、醤油
揚げる、炒めるという油を使った調理法でなく、水を使って煮炊きする調理法です。
身体に良いもの、でなく、身体に馴染むものを選択する。
この視点がご自身とご家族の体調管理に大きな変化を起こしてくれます。
私たちはつい身体に良いものを選択しがちですが、
「身体に良い」と「身体に馴染む」の違いがお分かりいただけたでしょうか?
「身体に良い」よりも「身体に馴染む」を意識して食べること、大切にしたいですね。